スーパーで買ったアボカドを育てたら2.5m越えた話 ~初心者から中級者まで参考になるアボカド栽培の仕方~
~たのしく南カリフォルニア~ SoCalizationの代表白神です!
私は創業した2020年の翌年から、ある種「起業生活の相棒」として、カリフォルニアとゆかりの深いアボカドを観葉植物として育て始めました。
枯らしてしまったアボカドや水耕栽培で発芽しなかった種もふくめて10個くらいの種を育ててきたのですが、その内の一つが今や2m越えの天井まで届くまでに成長。
その株ふくめ当初全員をデモゴルゴンと名付けていたのですが、Snow Man好きの妻が一番身長が高くなった株を“ラウール”と呼び始めたので改名。(笑)
実はハプニングにより、二つの茎/幹に発芽している珍しさもあるラウールですが、このブログ記事では、そんなハプニングを乗り越えて2m越えにまでになったラウールの成長の軌跡を写真や動画をもって振り返り、「アボカドを育てようかな」と思っている初心者から、「アボカド栽培を育て初めて1年、2年経ってます!」という読者の皆様にも参考になればと書きます。
アボカドの育て方や栽培のコツ、観葉植物としての楽しみ方を知りたい方にも参考になる内容です。
1. ラウール、アボカド栽培の始まり
育て始めた時期:2022年7月頃。
一番最初にアボカドを育て始めたのは2021年5月からの2株なのですが、虫にやられてしまったのか、熱にやられてしまったのか、その両方なのか、成長が止まってしまい、最終的には2022年の7頃に枯れてしまいました。
「経営のお供」として育てていたアボカド、、、見た目も楽しいし、悔しいこともあり、また育てることにし、今度はスーパーで買った4つの株を水耕栽培から再チャレンジすることになりました。
水耕栽培は上記写真のように縦に長いペットボトルで始めることを私は推奨したいと思っています。
背丈の短いジャムの瓶のようなもので始める方もいらっしゃいますが、水耕栽培の時はとにかく水をちゃんと毎日変えてキレイな水の状態を保つことが大事です。
また、植物も生き物です。これは持論で科学的根拠があるか分かりませんが、アボカドも下に長い方が「根を伸ばそう!」となると思うのです!
なお、ChatGPTに聞いた水耕栽培に関する網羅的なアドバイスはこちらです。
始める時期
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おすすめは春(3〜5月)か初夏(6月初旬)
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気温が20〜25℃の時期は発芽しやすく、水の腐敗も冬ほど遅く夏ほど早くない
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日照時間も長く、光合成がしっかりできる
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夏(7〜9月)は要注意
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水温が上がりやすく、雑菌や藻が繁殖しやすい
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水をこまめに変えても濁りやすいので、中級者向け
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秋〜冬(10〜2月)は発芽スピードが遅い
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暖房で乾燥しやすく、光不足になりがち
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室内の暖かい窓辺+LEDライト補助であれば可能
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結論
初めてなら4〜5月スタートが失敗しにくい
ラウールは上級者モードの7月で育ったようです 笑
やはり水替えが大事!
容器の選び方
推奨タイプ(初心者〜経験者)
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縦長のペットボトル型(切って口を上に)
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根が下に長く伸びやすい
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水替えしやすく、軽い
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持論ですが、根が伸びる空間を「見せる」ことで成長を実感できる
→ 見た目の成長モチベにもつながります
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細長いガラス瓶(花瓶タイプ)
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インテリア性が高い
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水の減りが視覚的にわかりやすい
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重みがあり倒れにくい
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※サイズはどれがちょうどいいか分からないのと、種の太さによって変わると思うので自己判断でご購入を・・・笑
中級〜上級向け
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ハイドロカルチャー専用容器+培地(レカトンやハイドロボール)
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水位を安定させやすく、根腐れ予防にも
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培地を使う分、水替え頻度はやや減る
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あまり推奨しないタイプ(初心者には)
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背丈の低い瓶(ジャム瓶など)
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根のスペースが限られ、途中で窮屈になる
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水の深さが確保できず、水替え頻度が非常に多くなる
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根が横に回ってしまい、植え替え時にほどくのが大変
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※やはり丈の低いジャム瓶は良くないみたいですね!
光と温度
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発芽前から明るい室内でOK
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発芽後は日当たりの良い窓辺へ
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気温は20℃前後が理想(10℃以下では発芽が極端に遅くなる)
私の経験を話しますと、前住んでいたところからラウールを育て始めましたが、南東向きの角部屋で非常に日当たりのいい部屋でした。窓辺に置いたら3、4週間くらいでパカっと種が開き始めて、根を出そうとし始めたかなと思います。
発芽後のステップ
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根が10cm以上になったら、茎と葉が出てくる
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茎が20cm以上になったら、鉢植え(培養土)に移すか水耕継続を選択
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鉢植えにする場合は根をほぐさず、根鉢ごと移動が安全
💡 初心者向けアドバイスまとめ
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初挑戦は4〜5月開始がベスト
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容器は縦長を選び、根のスペースを確保
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水替えと容器洗浄をサボらない
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根が見えるとやる気が出る(これ地味に重要)
2. 落下事件と奇跡の二つ発芽
そして事件は起きました…
2022年8月13日、種がパカっと割れ始めたころ、水替えをしていたとき。受け皿をお盆のようにして二つのアボカドを運んでいたところ床に落としてしまったのです。
応急処置的につまようじを横ぐしにして水耕栽培継続しようとしました。
ただ、、、なんかぐらついている感否めなかったので、元々2つ鉢はあったので土を買ってそのまま植えて植えちゃいました。
年が進んで2023年1月下旬、ほぼ同時に育て始めた他の3株は、芽も出し始めてすくすく育ち始めていたのですが、ラウールとなる株(一番左)はまだ芽を出す気配がない・・・
正直、種が日焼けしているし、焼け方もオレンジだし、「やっぱり死んじゃったのかな・・・」と思っていたのですが、時期も冬で成長が悪かったとしてもしょうがないと思っていたし、時々水をかけてあげるくらいの手間はあまり気にならなかったので、春が来るまでは待ってみようと思って育て続けました。

ただ、今この写真を振り返って見てみると、既に2つの頭に分かれて発芽する兆しが出ていますね!
そしてついに!海外出張から帰ってきた2023年2月18日に嬉しいサプライズが・・・!
双子のように頭が分かれて発芽。ダブルヘッドデモゴルゴンの誕生です!
出張で留守にして1週間くらい水やりしなかったのが逆にちょうどよかったのかもしれません笑
もしあなたの株にも伸び悩んでいる子がいたら、それはその子にとって水やりのペースが早すぎるのかもしれません。ちょっとストップしてみるのも正直ありだと思います!
ブログ執筆ついでにですが、ChatGPTにこのような現象の植物学者的な説明とそれをかみ砕いた説明で解説してもらいました笑
1. 植物学者的な説明(専門的)
アボカド(Persea americana)の種子は通常、単一の胚(胚軸+子葉)を含む単胚種子です。
しかし、今回のように「1つの種子から2本の芽が出る」現象には、いくつかの科学的要因が考えられます。
考えられる要因
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双子胚(Polyembryony)
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受精の段階で、1つの種子内に2つの胚が形成される現象。
双子のように、それぞれが独立して発芽できる。 -
アボカドでは稀ですが、特定の栽培条件や品種で発生例が報告されています。
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頂芽の分裂(Apical meristem splitting)
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胚発芽後、成長点(頂芽)が物理的損傷を受けると、側生分裂組織が活性化して二本立ちになることがある。
種を落とした衝撃で胚組織が裂け、別々の成長点が形成された可能性。
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カルス化と新芽形成
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損傷部位がカルス(未分化組織)化し、その部分から新たな芽が分化して発芽するケース。
この場合、遺伝的には同一個体ですが、独立した芽として成長します。
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今回のケースの推測
水耕栽培中に種を落としたことで、子葉と胚軸に損傷が生じ、その結果、1つの胚が2つの成長点を持つ形になった可能性が高いです。
写真からも、中央部分が割れ、その間から2本の胚軸が伸びているのが確認できます。
2. かみ砕いた説明(一般向け)
普通、アボカドの種は「1つの種 → 1本の芽」しか出ません。
でもラウールの場合は、種を落としてちょっと“ケガ”をしたことで、芽の出るポイントが2つに分かれたんです。
イメージとしては、
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普通は「一本柱」で伸びるはずの家の柱が、工事中に割れてしまい、
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そこから「二本の支柱」が同時に伸び始めたようなもの。
種の中には芽になる部分(成長点)があって、それが物理的に分かれると、両方が「よし、育つぞ!」と動き出します。
だから、1つの種から二本の茎が生えたわけです。
傷ついても生きようとする生存本能というべきか、生命の神秘を感じますね!
3. 成長の偏り
発芽後、片方はぐんぐん伸びる一方、もう片方は控えめな成長。
双子だけど性格が違うような、不思議で愛らしい姿です。
あんまり間の写真を撮っていなかったのが悔やまれるのですが、2023年4月には↓のような成長っぷりで他の兄弟には追い付いている状態です。(一番左がラウール)
ここで気になる人は気になるのが、2つの頭で成長が偏っていることでしょう!
私は気になります!!!
ChatGPTに聞いたところこのような回答がかえってきました。
1. 植物学者的な説明(専門的)
アボカドの双芽発芽において、成長差が生じるのは、主に生理的資源配分の偏りと成長ホルモンの優位性によるものです。
主な要因
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頂芽優勢(Apical Dominance)
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植物の成長点(頂芽)は、オーキシン(IAA)と呼ばれる成長ホルモンを多く分泌し、下方や側方の芽の成長を抑制します。
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二つの芽があっても、光条件や位置関係により一方の頂芽が優位に立つと、その芽が資源を独占的に使い、他方の芽の成長を抑えます。
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根系発達の不均衡
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種が損傷した状態から発芽すると、それぞれの芽に供給される根の量や質が異なります。
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根が多く発達した芽の方が、水分・無機栄養素・同化産物をより多く得られ、成長が加速します。
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光環境・位置関係
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片方の芽がわずかでもより多く光を受けられる位置にあると、光合成量が増し、そのエネルギーを利用してさらに伸びます。
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光条件の小さな差も、長期的には顕著なサイズ差につながります。
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内在的遺伝差の可能性
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仮に双子胚であれば、遺伝的に成長速度やホルモン分泌量に差がある場合があります。
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2. かみ砕いた説明(一般向け)
二本同時に芽が出たとしても、「どちらがリーダーになるか」は自然に決まります。
リーダーになった芽は、自分の成長ホルモンを多く出して「他の芽はちょっと待ってて」と指令を出します。
その結果、片方がグングン育ち、もう一方は控えめなままになります。
また、大きくなった方は根っこもしっかりしているので、水や栄養をたくさん吸い上げられます。
小さい方はその分、取り分が少なくなってしまい、なかなか追いつけません。
つまり、
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成長ホルモンの力関係
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根っこの分担
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日当たりの差
この3つの要素が合わさって、「片方だけが大きく育つ」という現象が起きているのです。
これも生存本能というか、結果的に成長が早かった方に栄養分や成長ホルモンを供給してより成長させて、生存確率を高めているのかなと思います。
まだネタバレしないように最後までお見せしないようにしたいと思いますが、2m超えた今でもかなり大きさに差があります。
もし私の妻がラウールと名付けていなかったら、幽遊白書の戸愚呂弟に改名されていたことでしょう。。。笑
4. ついに身長トップに。植え替えと装備アップ
その後、ダブルヘッドデモゴルゴンは他の3匹に後れを取って発芽したものの、ついには逆転。すでに「ラウール」の片鱗を見せていたと考えれば、なるべくしてラウールになったといえるでしょう・・・
少しわかりづらいですが、よく見ると二つ茎がある右奥がラウールです!ご覧の通り一番身長が高くなっています。下の写真は2023年6月17日植替え時に撮影しました。
植替え作業って結構大変なので、しばらくしなくても良いように、深さを意識して選定しました。ラウールについては2m超えた今でもこの鉢に居るので、ある程度の根っこキャパシティはあると言えるでしょう。
また受け皿は、車輪付きにして動かしやすいようにしました。
プラスチック製ではあるのですが、白も茶色も木目がナチュラルっぽく見えて良い感じ。気に入っています。
※茶色の方は10号サイズで白色の方は8号で買ったのですが、このブログ執筆時に確認したところ売らなくなってしまったようです。
車輪付き受け皿はこちらです。車輪はロック付きなので結構便利です。
SPICE OF LIFE(スパイス) 受け皿にもなる 植木鉢台 キャスター付きプランタートレイ ブラック 鉢受プレート ストッパー機能付き 鉢置き 台車 34cm GLGZ2010BK
5. 東向きの窓辺で急成長
オフィスの引っ越しで晴海に移りました。前の家は南東向き角部屋だったので、日当たり最強だったのですが、今度の場所もリビングが東向きで朝日がガッツリ入ります。入居してからしばらくはブラインドも取り付けていなかったので、夜明けから昼過ぎまで直射日光が入ります。
オフィスからの朝焼け
2023年11月18日、まだまだ引っ越して日が浅いすっからかんの時に撮った写真では、一時別の兄弟と背丈を争っていたようです。一番右がラウールです。それにしても二頭あるので非常に分かりやすい。
テレビ挟んで左側にいるのは今の深澤くんだと思います。ふからうは既にコンビだったようです。(深澤君の植替え記録については過去記事を参照ください!)
今見ると昔からしっかり葉がついてたんですね。植替えで死にかけて復活を遂げた深澤君なのですが、基礎体力があったということかもしれません。
ここからは、天井到達前の成長を追っていきましょう。
2023年11月14日撮影
一番右がラウールです。葉ぶりは隣の深澤くんと一番左の子(故 枝ぴゅーん君)がいいですが、身長はラウールが高いですね。
年越えて、2024年1月24日撮影なのが上の写真。このアボカドシリーズの本題ではないですが、オフィスのインテリアがそろってきてカリフォルニアかぶれ感、マシマシになってきました。笑
カリフォルニア州旗をつるすだけで、私の心が安らぎます。同じカリフォルニアかぶれの方はSoCalizationプロデュースでSOCAL=南カリフォルニアグッズを販売していますのでこちらのリンクからチェック。
さて、、、本題に戻りましょう。笑
上の写真、一番右がラウールですね。鉢の位置は成長具合に応じて入れ替えていたのですが、基本的に左奥が一番日照が良くてしかも鏡を置いているので、成長加速ゾーンです。記憶が正しければ、ラウールの身長とのバランスを保たせるためにラウールの次に慎重の高かった腕ピューンくんをベストスポットに配置していたものと記憶しています。
ただ、今この写真を振り返ってこれまた面白いのが、腕ピューン君はなるべくして「腕ピューン」したのだと思います。
このポジションは春先に近づくにつれて日の入り方が、窓に対して正面気味になっていくので、実はだんだんと角の柱の陰になる時間が長くなるスポットなのです。
だから少しでも日光を浴びようと思って脇芽を出して「腕ピューン」したのではないかと思います!
次にこちらは2024年4月28日撮影の4兄弟記念写真です。
右奥がラウールですね。腕ピューン君に追いつかれそうではあるが、やはりまだ身長トップ。
少し進んで↓の写真は2024年5月18日撮影。ベストポジションにラウールを入れ替えたようです。見ての通り裏に鏡があるので反射光もあり、ぐんぐん伸び始めます。
鉢と台込みですがこの時推定140cmくらいです。
そして↓の写真が、2024年9月1日撮影。身長180cmである私の「身長超す勢い」とストーリー投稿していたので、このころには170cmくらいになっていたと推定されます。
また年を越して、2025年1月18日の写真がこちら!↓
180cmのわたしも抜いていきました!
そしてそして! 2025年4月27日にはついに窓枠近くまで届き、この時点で230cm弱ということになりました。
椅子にのぼって撮るとこんな感じです。
よく見るとこの時初めてラウールに脇芽も出現。とてもかわいいです!
この辺で頂点をカットして止めても良いのではないかと思いますが、私の好奇心としては、このまま育てたらどうなるのか見てみたくなり、人為的介入を今も避けています。
これまでクロスさせた竹串に茎をのせていたミニラウールが、しんどそうに垂れて自立しないので、ついにこんなアイテムを買いました。
支柱 園芸 【植物のプロW監修】20本組(17cm*10個/27cm*10個)観葉植物や花の支え
6. 天井到達と植物の戦略
2025年8月3日、ついに高さ2.5mの天井に到達。
ナニコレ珍百景に出演希望したいくらいです!!!笑
画像も貼ります。
見上げる角度はこちら!
いや~、我ながら凄いと思います。種を落としてパックリ割れた子がここまで育つだなんて!!!
7. 脇芽ラッシュの現在
天井に届き、頂点が光を受けなくなったことで、現在のラウールは脇芽増殖中!
これまでのスリムな姿からボリュームのある樹形に変化中。2025年8月10日時点で確認できる脇芽の数は5つです。(↓の写真だと4つですが、上が見切れているので本当は5つあります)
これから横にも広がり、さらに見応えが増していきそうです。
窓を開けてると風に押されて、時々倒れそうな角度になることも実はあるのですが、揺れることで幹が太くなるらしいので、それはそれでいいことかなと思うので静観しています
今後、考えている方向性としては、引き続き人為的介入無しで、切らずに育てますが、そろそろさすがに 植替えが必要なのかもなと思いつつも、これだけデカくなると大変なのでプロの業者に依頼を検討しています。
良い業者ご存じの方はご連絡ください!
それでは今日はこの辺で!
たのしく南カリフォルニア、SoCalize & Socialize!
追記:アボカドとクラフトビールの楽しみ方
アボカドはメキシカンフードに欠かせない食材。
そして、タコスやワカモレと相性抜群なのがホップ香る爽快なSOCAL=南カリフォルニアのクラフトビールです。
例えば、SoCalizationおすすめのクラフトビールは、アボカドを使った料理のコクを引き立て、食卓をより楽しくしてくれます。
ラウールの成長ストーリーはまだまだ続きます。
これからもアボカド栽培の記録や、おすすめペアリング情報を発信していきますのでお楽しみに!