アルザスの多彩な品種とビオディナミの哲学が生み出す、自由で表情豊かな微発泡キュヴェ。
ドメーヌ・シャルル・フレイは、アルザスのダンバッハ・ラ・ヴィル村に拠点を置く家族経営の小規模ドメーヌ。
北から13番目のグラン・クリュ「フランクシュタイン」を擁する村で、世代を超えてテロワールを尊重したワイン造りを続けています。1997年から有機栽培を開始し、現在はビオディナミ農法を実践しています。
「レ・ザンキューヴ」は、AOCの枠にとらわれず、その年のブドウの個性を最大限に表現するために造られる自由な発想のヴァン・ド・フランス。複数品種を用いた、ドメーヌの実験精神が色濃く表れたキュヴェです。
醸造とスタイル
オーセロワ、ピノ・グリ、リースリング、ピノ・ノワール、ミュスカをすべて約8日間マセラシオンした後にブレンド。
野生酵母によりステンレスタンクで発酵し、瓶詰め時にごく少量(1mg/L)のSO₂のみを添加。
残糖を利用した瓶内二次発酵により、きめ細かな自然な泡を持つ仕上がりとなっています。
テイスティングノート
やや白濁した淡いロゼ色。
ライチ、白桃、洋梨の果実香に、クチナシの白い花、紫蘇を思わせるハーブのニュアンス。
口中では優しく繊細な泡と果実味が広がり、円やかな酸が全体をまとめます。
余韻には果実の旨味とともに、マセラシオン由来の穏やかなタンニンが舌の上に残ります。
品種構成
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オーセロワ 30%
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ピノ・グリ 30%
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リースリング 20%
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ピノ・ノワール 10%
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ミュスカ 10%
総評
アルザスの多様な品種と自然な造りが生み出す、遊び心と完成度を兼ね備えた一本。
固定観念にとらわれないワインを楽しみたい方におすすめしたい、魅力的な微発泡ワインです。