プロモントリーの「領土」(その10%にしか植樹されていない)はオークヴィルの南西丘陵にあり、自然のままの森林、朝霧の水蒸気、地理的要因・土壌からもたらされるミネラル感と 生き生きとした自然のバランス、 エネルギーにより様々な要素が凝縮した果実が生み出される。香りには黒鉛、濡れた岩、黒スグリ、ブルーベリー、炭が燃える香ばしさ、スパイス、土っぽいニュアンスなどが溢れ出す。味わいはフルボディーでしっかりとした凝縮感があり、口あたりは濃厚、きめ細かくこなれたタンニンは豪奢な甘さを感じさせ存在感を示す。オーストリア産ストッキンジャー製の大樽で、その堅牢なタンニンを磨き上げる為に、他ハーラン・グループのワインより熟成期間が長いのが特徴。
プロモントリーの丘陵から造られたワインは、その「領土」の様々な要素を反映しています。
自然のままの森林、朝霧の水蒸気、地理的要因からもたらされるミネラル感など。
それらの個性がシンフォニーを奏で、生き生きとした自然のバランス、エネルギーと凝縮したタンニンを生み出し、それがワインに反映され、生命力と長い熟成の可能性を生み出すのです。
ヴィンテージ情報(ワインディレクター:コーリー・エンプティング, ワインメーカー:デヴィッド・チリ)
2018年ヴィンテージはシーズンの初めにそのヴィンテージを予想できるような単純な始まりではありませんでした。
予想外の温かい冬は葡萄の樹に十分な生育準備期間を与え、通常4月の芽吹きが、早くも2月中旬に始まりました。
この暖かさは2月下旬には終わり、3月はプロモントリー・テリトリーの標準的な涼しい気候に戻り、4月初旬には250~300mmもの多くの雨が降りました。
その後は穏やかな気候が夏中旬まで続き、日中は晴天、夜は涼しく、霧がいつも通り流れることにより気温を平均化し、葡萄はゆっくりと均一に生育を進めました。
収穫は9月10日始まり、それぞれのブロックの生育状況を確認しながらゆっくりと慎重に行われ、今まで以上に多い95回に分けて収穫され、最後の収穫は10月23日に終わりました。
今までで一番長い収穫期間のひとつとなり、完璧な葡萄を収穫できました。
テイスティング・コメント(ワインディレクター:コーリー・エンプティング、ワインメーカー:デヴィッド・チリ)
収穫を終えたプロモントリー2018年の葡萄は、発酵が終わったすぐ後に、長く穏やかな生育期間で育まれてきたことを、際立った繊細なタンニンが表現しています。
その後、何か月にもわたるワインセラーでの時間経過により、樽熟成による様々な要素を取り入れ、気高いニュアンスを獲得し、ほとばしる明るさと新鮮な酸味を保っています。
青系果実の香りを主体に、良質な樹脂の香り、新鮮ですずやかな心地良さが鼻腔を満たします。
このワインの極めて優美で深遠な立体的特徴が中心から外へと気体の様に沸き立っていきます。
きめの細かいタンニンにより、内包する力強い果実が優先する傾向はやや抑えられますが、今後瓶熟成していく各段階で、その本質的な高貴さは最初の一口から最後の余韻まで表現豊かに継続していくでしょう。
評価
Vinos 100Point, Tasting date: Oct. 2022 by Antonio Galloni
2018年のプロモントリーは、これまでと同様に驚異的です。
私が魅力的だと感じるこの暗く陰鬱なカベルネには個性が詰まっていて、ミニマリズムが凝縮されている。
まるで魔法のような、絶妙な仕上がりです。
JEB DUNNUCK 98+point, Tasting date: Feb. 2023 by Jeb Dunnuck
2018年のプロモントリーは、2017年よりも骨格がしっかりしていて力強く、バランスは完璧で、力強いタンニンに加え、黒・青系のベリー、セージなどのハーブ、土壌由来の鉛筆の硬いニュアンスなどの華やかな要素が満載。
セラーでの保存で、20~30年は優雅に進化が見込めるワインの1つとなるでしょう。
ヴィンテージ: 2018年
容量: 750ml
タイプ: 赤ワイン
味わい: フル・ボディ
主要品種: カベルネ・ソーヴィニヨン
原産国名: アメリカ
地方名: カリフォルニア
AVA: ナパ・ヴァレー/ Napa Valley
備考: Vinos 100Point, Tasting date: Oct. 2022 by Antonio Galloni
ワインメーカー: デヴィッド・チリ/ david chilli
評価: 100P
キャップ: コルク
アルコール度数: 14.5%
JAN: 無し