シャサーニュ北部、ピュリニー側の区画上部。標高約300mに位置する0.22ha。表土50㎝以下の粘土の少ない石灰土壌で水はけが良い東斜面。樹齢約30年。ソフトプレス後、澱引。新樽60%。20ヶ月間熟成。1130年ころ、シトー会修道院によって設立されたブルゴーニュで最も歴史あるドメーヌの一つです。
12世紀に造られたセラーはシトー会修道院の特徴であるゴシック建築様式で、1789年のフランス革命まで修道院によって運営されてきました。その後、退廃していたこのドメーヌを2004年にパスカル家が購入し、ジヴリー1級格付け畑の中でも特に素晴らしい石垣で囲まれた区画(クロ)と同名「ClosduCellierauxMoines」をドメーヌ名とし、その歴史と過去の名声に恥じないワインを作るべく莫大な費用をかけて修復し、ブルゴーニュ初の完全グラヴィティ・システムを導入するなど品質向上とドメーヌ復活に努めました。パスカル氏はLVMHのシャンパーニュメゾンや高級宝飾品会社のCEOを務めたのち、夫人とともにパリから移住した知的な情熱家で世界のワイン業界に広いネット・ワークを持っています。醸造を手掛けるギョーム・マルコ氏はDRC、アルヌー・ラショー、フレデリック・マニャンなどで経験を積んで、ビオディナミに知見が深い優秀で改革に積極的な若手醸造家です。現在は3人の子供達も参画し、畑を徐々に買い戻しております。最高品質のブドウを収穫すべく、畑は無農薬で、収量制限や定期的な耕作を行い、完熟ブドウのみを手摘みで収穫し、セレクションテーブルにて再度選果するという徹底して品質にこだわります。ピノ・ノワールは全房を木製大樽(フードル)にて、温度コントロールされながら発酵します。シャルドネは空気圧搾機で優しくプレスされ、赤・白ワインともに樽で熟成されます。2016年にオーガニック、2017年にビオディナミを始めました。2020年にはビオディナミ生産者の組合「ビオディヴァン」に加盟。ドメーヌのモットーは修道僧の考えを引き継ぎ、ブドウ本来の力に手を添えるのみの「シンプル&ナチュラル」です。シャロネーズ地区「ジヴリー」を超越したコート・ドールを代表するドメーヌとして、ますます注目されること間違いありません。