初めてこの地を訪れる人を案内するたびに、リボン・スプリングスがどれほど特別な場所かは、すぐに伝わります。
敷地は広大ですが、ブドウの樹が植えられているのはその半分だけで、残りはなだらかな丘や森、野生動物たちのすみかになっています。
とても静かで、まるで車や人の世界から切り離された、プライベートな自然保護区にいるような気分です。
そしてここには、オレゴンで一番おいしい野生のブラックベリーがあるんです。
これは本当の話。
収穫間近のブドウを試食しに来ても、全部食べてしまうなんてことは……たぶん、ありません。
シナモンの皮、砕いたスミレ、ブラックチェリー、新鮮な土壌の生き生きとした香りが口中を駆け巡り、興奮と洗練をもたらします。
このワインが将来にわたって熟成していくのが楽しみです。
リボン・スプリングスは約40haと私たちの自社畑の中で最も広大ですが、植えられているのはそのうちの22haのみ。
ピノ・ノワールとシャルドネの両方があり、残りの敷地には美しい森林が広がっています。
畑は標高122~183メートルに位置し、古代の海底から形成された堆積土壌で構成されています。
収穫の中盤から終盤にかけて手摘みで収穫。
ほとんどの房は除梗されタンクに入れましたが、少量の全房が複雑さとストラクチャーを加えるために加えています(~6%)。
5日間の低温浸漬の後、発酵が始まり、9~13日間続きました。
発酵終了後、ワインはプレスされ、樽に澱引きする前に寝かせました。
瓶詰め前にフレンチオーク樽(新樽比率36%)で10ヶ月間熟成。
アデルスハイムは、「未知のワイン産地で世界に通用するワインを造る」という大きな夢と楽観的な精神から、1971年にウィラメット・ヴァレー北部のシュヘイラム・マウンテンズに設立されました。
創設者デイヴィッド・アデルスハイムは、当時まだほとんど知られていなかったこの地の冷涼な気候、多様な土壌と標高、そして土地の持つ可能性に惹かれ、ピノ・ノワールとシャルドネに特化した高品質なワイン造りを始めました。
AVA制度の確立、クローン選定、シャルドネ再評価の牽引、業界教育イベントの創設など、オレゴンワインの品質向上と国際的評価の確立において極めて重要な役割を果たし、現在もこの地域、そしてオレゴンワイン産業の発展のため精力的に活動しています。
デイヴィッドはワイン造りからは引退しましたが、その哲学は次世代に継承され、「次の50年」に向けて、ワインの品質、サステナビリティ、顧客体験、土地の個性、そして人を重んじる文化という5つの柱を軸にアデルスハイムは歩みを続けています。
LIVE認証を取得し、Wine & Spirits誌のトップ100に7度選出されるなど、品質と理念の両面で高く評価されており、地域とともに成長し続ける、オレゴンを象徴する造り手です。