白い花と軽いオークの影響が感じられるこのシャルドネは、ハニー・クリスプ・アップル、ブラウン・シュガーのフレーバーを持ちトロピカル・フルーツのフィニッシュがあります。
鮮やかな酸味と共に、口当たりが良く、長い余韻です。
今すぐにお楽しみいただけます。
アロロ・ヴィンヤードはシュヘイラム・マウンテンズのローレル・リッジに位置します。
2010年初めにシャルドネを植えた約8haの畑で、南西向き、標高213m付近のローレルウッド土壌とジョリー(火山性)のサブソイルの上にあります。
オルソン・ヴィンヤードはダンディ・ヒルズに位置するトリイ・モアの自社畑で、1972年にピノ・ノワール、ピノ・グリ、ドレイパー・クローンのシャルドネを植樹(自根)した3.8haの畑で、火山性のジョリー土壌で標高244m前後の南東に面しています。
2021年の生育期は暑くて乾燥し、天候の変化が大きい年でした。
5月末の異常な寒さと開花前後の比較的涼しい雨期が収量減をもたらしました。
夏の暑さは、平均気温が39度の日が5日間続き、92日間の雨量はわずか0.5mmでした。
乾燥したヴィンテージの中で、病害の心配はほとんどなく、完熟した果実、深い凝縮感、そして程よい酸を保った果実が育ちました。
これらの要因が重なり、非常にバランスのとれたワインが生まれたのです。
収穫は9月13日に始まり、9月29日に終了しました。
Torii Mor(トリイ・モア)という名前は日本語で神社の入り口に立っている門「鳥居」Toriiと古代スカンジナビア語で「大地」を意味するMorを合わせたものです。
この二つの異なった言葉を合わせてつくられたトリイ・モアはブドウの樹は大地への神聖な門を通して素晴らしいものを我々にもたらしてくれるということを暗に表しています。
おそらくピノ・ノワールほど栽培されている土地の微妙な意味合いをエレガントに表現する品種はなく、トリイ・モアのピノ・ノワールは大地がもたらしてくれるものに余分なことをしないで純粋に表現する為、人の手の介入を最小限に抑え、天然酵母で醗酵させる等細心の注意を払ってつくられています。
トリイ・モアはワイン、特にピノ・ノワールは人間と自然が相互に協力しあって創り出す値段のつけられない、複製できない芸術作品と考えています。
ワインは家族や友人と一緒に楽しむことのできるアートや物語と同じものであると考える私達に皆さんも同意していただけると思います。
1993年のファーストリリースから「’オールドワールド’スタイルのエレガントなピノ・ノワールを追求する」というビジョンでトリイ・モアはワインを造り続けています。
オーナーのドナルド・オルソン博士は神経外科の医師で現在は疼痛医学を専門としています。
長くブルゴーニュワインのファンであったオルソン博士はオレゴン・ダンディヒルズこそが次世代のピノ・ノワールの聖地であると信じ、1985年にオレゴンワイン黎明期の創設者のひとりJim McDanielから1972年植樹の歴史ある畑と美しい日本庭園を含むワイナリー施設を譲り受けました。
ワイナリー名のトリイ・モアは博士の造語で、ピノ・ノワールの表現するテロワールと大地との結びつきを表しています。
8代続くブルゴーニュのワイン生産者出身のジャック・タルディが2004年からワイン造りを担当し、ジャックの元で働いていたジョン・タマセリが2021年より新ワインメーカーに就任しました。
ウィラメットヴァレーで最もエレガンスを感じるワインと言っても過言ではないでしょう。