Wine Enthusiast 誌において、ロマネ・コンティやト・カロンとならぶ世界のトップ10ヴィンヤードに選ばれ、オレゴンの一流ワイナリーがこぞって購入を希望する畑がこのシェイ・ヴィンヤードです。
驚くことに1989年植樹のこの畑は当初は人気がなくブドウは安売りされる寸前でしたが、この畑の潜在価値を高く評価し、リスクも顧みずこの畑に時間と投資をして質を押し上げたのがケン・ライトなのです。
バラ、スパイス、サンダルウッドの複雑な香り。
口に含むと、ラズベリーやタルト・チェリーなどのフレッシュな赤い果実味が広がります。
明るい酸味、ベーキングスパイス、滑らかでジューシーなテクスチャーでバランスが取れています。
2023年は私たちにとって素晴らしい年でした。
収穫量は非常に多く、しっかりと熟すのに十分な暑さがあり、ハングタイムの長いシーズンを過ごすことができました。
天候は非常に穏やかで、極端な寒さや暑さもありませんでした。
シーズン初めの霜の心配はなく、生育期を通して37.8℃(100℉)を超えた日は2日だけでした。
すべての偉大なワインにはバランスが重要です。
今年のワインは、美しい香りの層、ふくよかなテクスチャー、酸味の骨格が見事に調和した仕上がりとなっています。
ケン・ライトは2015年にオレゴンで初めてワインスペクテーターの表紙に取り上げられ、オレゴン・ピノノワール業界におけるその功績と地元での慈善活動が9ページにわたり紹介されました。
シングルヴィンヤード・ワインを得意とし、40年にわたり世界中で彼のワインは称賛され続けています。
ピノ・ノワールという品種は私たちの知るどの食べ物とも飲み物とも異なり、私たちと「畑・大地」を結びつける素晴らしい力を持っています。
それはまるで真っ白なキャンバスのようにブドウがそれぞれの土地の香りやフレーバーを吸収し表現するとケンは語ります。
ウィラメットヴァレーAVAは全て同じではなく、サブAVAを制定し、細分化の必要性を最初に説いたのもケンでした。
ケン・ライトがいなければ、今日のオレゴン・ピノノワールがここまで特殊性を持つこともなかったでしょう。
ケンはピノノワールの個性と土壌の関係性も明確にしており、海洋性堆積物土壌のピノはフローラルでスパイスにフォーカス、火山性堆積物の土壌ではより果実味に富んだワインに仕上がる傾向にあると述べています。