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Hillick & Hobbs

Hillick & Hobbs Dry Riesling Estate Vineyard Seneka Lake Finger Lakes 2020

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2020年の生育期は暖かく乾燥していましたが、湖からの冷気が果実をゆっくりと完熟に向う役目を果たしてくれました。結果的に、質感のある舌触りに、春先の花々の香りやみずみずしい桃系のフレーバーが感じられ、それを支えるしっかりとした酸味と長く続くミネラル感が特徴的なワインです。ポール・ホブスがワールドクラスのリースリング造りを追求した結果、選んだ場所は彼の家族のルーツであるニューヨーク州の新興ワイン地域フィンガー・レイクでした。その土地の自社畑からワイン造りが始まり、2013年に設立されたワイナリー名には、彼の母ショーン・ヒリックと父エドワード・ホブスの苗字が付けられました。畑は傾斜度の強い急斜面に位置し、植密度の高い密植の畑です。世界各地でワイン造りをしているポール・ホブスが、ワールドクラスのリースリングを造りたいとリサーチを始めた結果、辿り着いた土地は彼のファミリー・ルーツであるニューヨーク北部の新興ワイン産地、フィンガー・レイクスでした。ワイナリー名のHillickとは、彼の父エドワード・ホブスとコーネル大学で出会い、のちにポールの母になるジョーン・ヒリックの苗字です。ポールの両親の苗字を冠したワイナリーは、フィンガー・レイクスの最新の栽培醸造技術を以て、ヨーロッパの同胞達の造るワインに匹敵するリースリングを造りたいと始めたプロジェクトです。ポールがナイアガラ・カウンティの農場で10人の兄弟姉妹と暮らしていた頃、父のエドワードがフィンガー・レイクスを訪ねました。夕食のテーブルで彼が報告したフィンガー・レイクスの話が、ポールの興味に火をつけ、後にポールの天職となるワイン造りへの道へと導いたのです。彼が16歳の頃、父は農場の果樹園の一部をブドウ畑に植え替えるようにポールに指示しました。その後、ポールがノートルダム・カレッジに通う頃には、収穫したブドウをフィンガー・レイクスのワイナリーへ売るようになり、父はポールにワインを勉強するように促しました。その後UCデイヴィス校でワインを勉強するようになった彼は、自然とリースリングへの興味を膨らませ、特にドイツのリースリングは、彼が初恋だと認めるワインとなりました。その後、ワイン醸造家としての地位を世界的に確立したポールは、フィンガー・レイクスには偉大なリースリングを産出する土地の条件である、適した気候、スレート土壌、斜面が揃っている事に気づきました。そこで、ポールは弟のデイヴィッド・ホブスと共にそのエリアをくまなく調査し、ヘクター・フォールズの南にあのモーゼル地方と多くの共通点が有る土地を見つけました。その土地の購入手続きが完了した2013年、更に莫大な投資をし、何もない土地に一から畑を築き、その作業は9月のレイバーデイ(労働者の日)の週末から始まりました。そして、この78エーカー(約31ha、うち畑は8.4ha)のワイナリーから、ほぼ10年かけて最初のヴィンテージがようやくリリースされました。

リースリングを造る為だけに捧げられたこの土地は、機械を入れることがほぼ不可能な硬いスレート土壌の急斜面で、そこにリースリングが密植されています。このワイナリーはニューヨーク州北部でブドウを栽培してきたホブス・ファミリーのレガシーを蘇らせ、このワイン新興地域のポテンシャルを向上させる事を目標としています。