ルビー・グレープフルーツ、パイナップル、メロンの軽やかな香りがある、溌溂としていきいきした印象のワインです。
マスクメロンやデコポン、ライムのシャーベットのような風味が広がり、しっかりとした酸とキレのあるミネラル感の余韻に繋がります。
ミラー・ランチ・ヴィンヤード100% - ヨントヴィル南部に位置するミラー・ランチ・ヴィンヤードは、ナパ・リバーとホッパー・クリークに挟まれたところにあります。
ここはもともと、サラとデイヴィッド・ダンラップの結婚のお祝いとしてサラの父親から送られた土地で、ブドウが最初に植樹されたのは1870 年代のことでした。
ミラー一家はこの土地を1976 年に購入し、シルヴァラードのために修復したのです。
シルト質で温度が低く深さもあるヨロ・ロームとクリア・レイクの水はけのよい土壌は、まさにアロマティック系白ブドウ品種にピッタリです。
南向きの畑は、サン・パブロ湾からの海風と霧の影響のおかげで、ワインに緑色の柑橘類やメロンの香りとしっかりとしたミネラル感を与えてくれます。
2019 年の生育期の始まりは、豊富な降水量とその後に続く土壌の水分量の高さが顕著でした。
その後の夏は長くて気温が高かったものの熱波の回数は少なく、朝の霧がいきいきとした酸があり表現力豊かなワインの土台を作ってくれました。
天候上の心配が全くなかったとは言い切れませんが、生育期終盤の穏やかな気温は長くつづきました。
そのおかげでハングタイムは長くなって果実のフレッシュさと洗練さを保つことができ、素晴らしい色味とストラクチャー、柔らかいタンニン、そしてしっかりとした酸とたっぷりとしたテクスチャーのあるワインに仕上がりました。
地中海スタイルの石で造られたこのワイナリーはウォルト・ディズニーの娘、故ダイアン・ディズニー・ミラーとその夫ロン・ミラーにより1981 年に設立され、スタッグス・リープ・ディストリクトの中心にあるシルヴァラード・トレイル脇の小さな丘に建てられています。
シルヴァラードとは現在のワイナリーの付近にあった廃鉱となった銀の鉱山の名前に由来しています。
1970 年代の半ば、ロンとダイアンは土地を購入し、ナパのスタッグス・リープ・ディストリクトへ移住することを決めました。
その後、彼ら自身で育てたブドウの品質と恋に落ち、1981 年にワイナリーの建築を始めました。
彼らは、ナパ・ヴァレーのシルヴァラードが生産できる最高のワインを適切な価格で市場に出すことを決めました。
今日、「シルヴァラード・ヴィンヤーズ」の名はミラー家の長期に渡るナパ・ヴァレー・ワインへの貢献・献身を象徴しています。
スタッグス・リープ・ディスリクトは、ナパ・ヴァレーで最も小さいAVA の一つであると共に、最も有名なワイン生産地域の1 つです。
1976 年、あのパリティスティングでカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンがフランスのグランヴァンを押さえ一位の栄光を勝ち取りました。
そのカベルネ・ソーヴィニョンに使用されていたのがこのスタッグ・リープ・ディストリクトのブドウです。
当時ハリー・シー氏(See’s Candy)が所有していた畑のカベルネがこのブレンドに使用され、その後1968 年にシー氏はその畑をロンとダイアンに売却しました。
シルヴァラードはこの土地をフラッグシップの畑としています。
最新設備を備えているワイナリーでは、収穫されたブドウは細心の注意を払われながら小ロットで醸造され、その手工芸的に造られたワインはシルヴァラードの土地、哲学、ワインのスタイルを反映しています。
品質への絶え間ない追求のために、シルヴァラードは常に栽培と醸造の研究・開発に努め、ブドウ樹のスペーシング、仕立て方、台木の選択、新しい酵母、オーダーメードの樽、そしてより優しいプレスの工程を実現するための最新設備の導入など常に改善・向上を目指しています。
シルヴァラードは現在7 つの自社畑を所有し、ソーヴィニョン・ブラン、シャルドネ、メルロ、サンジョベーゼ、ジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニョンを栽培しています。
それぞれの畑の土壌、気候、ブドウ品種などに合わせそれぞれ異なる栽培方法を採用しています。
シルヴァラードのワイン造り理念はブドウ畑に根ざしています。
ワイン・マスターのジャック・スチュアートは、“ ワインの価値はそのブドウが栽培された畑によって決まる。
結局、私達の評価を決めるのは畑の品質なのです。
” と述べています。