生産者名:DOMAINE DE LA VRILLE TETUE (ドメーヌ・ド・ラ・ヴリーユ・テチュ)
原産地呼称:A.O.C. BORDEAUX SUPERIEUR
品種:メルロー100%
醸造:ステンレスタンクにて野生酵母のみを使い発酵、同容器にて18ヶ月熟成。無濾過無清澄にて瓶詰め。
JANコード:4582565787368
参考評価
バリューボルドー2014選出(2010)
艶のある綺麗なルビー。完熟感のある豊かな黒色果実や、爽やかなハーブの香り。豊富な果実味や、綺麗なミネラル、細かいタンニンがバランスよく広がり、重厚ながらも優しい、エレガントな味わいです。ドメーヌ・ド・ラ・ヴリーユ・テチュは「市場に溢れる流行りのワインに反した、昔ながらの農民的なワインを造りたい」というオーナーのジャン・ジョーの情熱から設立されたドメーヌです。現在は息子であり、有機栽培の専門家でもあるパスカルとともに運営しております。アントゥル・ドゥ・メールの北、サン・ヴァンサン・ド・ポールに位置し、畑は全部で13ha。ドルドーニュ川とガロンヌ川に挟まれた場所に位置する為、暑い夏でも気温が安定し、葡萄がゆっくりと完熟に向かいます。また土壌は、表面が粘土と沖積土の混ざった地質で、深い層はミネラル分の多い砂礫質。土地が痩せているので根が深くまで伸び、ミネラルをたっぷり含んだ葡萄ができる非常に良いテロワールです。このため、昔からこの地域は「プチ・メドック」と呼ばれていました。「ラ・ヴリーユ・テチュ」とは直訳すると「頑固な巻き髭爺さん」の意。その名の通りワイン造りは頑固一徹そのものです。まだ「ビオ」という言葉が世に広まる前の1980年代から、環境との調和を目指し、有機栽培を導入。化学肥料はもちろん一切使用せず、病気の予防にはボルドー液と硫黄のみを使用。古くから行われてきた栽培と同じように、全ての畑仕事を手作業で行い、エコセールよりビオロジックの認証も得ております。平均樹齢は32年。畑の総面積は13ha。密植率は2200株/ha、ギュヨーで仕立てられております。「近所の人は私の畑を見て、雑草だらけで”汚い”畑だといいます。確かに、我々は除草剤を使用せず、草だらけですが、この畑は、虫や植物を始めとする沢山の生命が生きる“自然な”畑なのです。私はこの畑に誇りをもっていますし、この畑で私も自然の一部だと感じることが、私の生きる喜びです」と、ジャン・ジョーは語ります。また、醸造でも「人の手はなるべくかけずにワインの個性だけを表現すべき」という考えのもと、人的要素はなるべく排除した醸造を心がけ、醸造にはステンレスタンクのみを使用します。SO2の使用は発酵前とMLF後に最低限(約30mg/l)使用するのみ。濾過や清澄はせずに瓶詰めを行い、畑のテロワールを綺麗に表したワインを生み出しております。また、ジャン・ジョーのこだわりは販売方法にも現れており、「ビジネスは二の次。本当に自分のワインを飲みたいと思ってくれている人にワインを届けたい」という考えで、生産量の増加や販路の拡大等はあまり考えず、月に数回は市場で対面販売をするなど、顧客の顔が見える範囲でのセールスを行なっております。また、輸出も日本以外には行っておりません。エチケットにもあるジャン・ジョーとパスカルの似顔絵は、街の絵描きに書いて貰った絵が気に入り、マスコットとして使用しているもの。ヴィンテージによってエチケットに描かれる位置が変わります。
ビオ専門ガイドMes bonnes adresses du vin bio掲載
フランスのビオ(ロジック・ディナミ)のワイン造りを長きに渡り見続けてきたジャーナリストのジャン・マルク・カリテが、隔年で発行するビオ専門ガイドMes bonnes adresses du vin bio(メ・ボンヌ・アドレス・デュ・ヴァン・ビオ)の2009-2010年度版にてヴリーユ・テチュが巻頭、生産者紹介ページ共にエチケット付きで掲載。2006ヴィンテージが最高評価であるハートマーク4つを獲得しました。
掲載文章抜粋
Vin de Table 2006…最高賞4ハート
※2006ヴィンテージはINAOの認証が得られず、VdTとしてリリースされております。
輝きのある濃いルビー色。ピュアなぶどうやカシス、スパイスの香りが感じられる。アタックが柔らかく、果実味豊富でタンニンが心地よい。長い余韻にフルーツのアロマが持続します。法律によりAOCボルドーとしては出せなかったが、すべてのボルドーワインがこのような力強さとバランスがあれば、ボルドーの未来は明るい。